数年前のある会議で、△△係長が書類の入った封筒をあくせく教員に配っていた。大量であり、大変そうだなと、他人事のように部屋に入って、私は着席した。

そこに、着任して間もない●●先生が入ってきた。
入ってきて、その状況をみるなり、

●●先生『手伝いましょうか?』
△△係長『お願いします』
●●先生『あ!、俺には無理だ』

実は、封筒には、教員の名前まで書かれており、特定の教員に渡す必要があった。着任して間もない●●先生には、当然、顔と名前が一致しなかった。

しかし、このとっさの対応力と親切心。
信頼できる先生が一人着任したと実感した瞬間だった。

私も着任して8ヶ月ほどだったが、私には手伝えるはずの作業だった。私はそのことに気がつかなかったことを恥じ、次からは同じ失敗をしないようにしようと思った。

そして、今もその先生が、話のわかる仲間であることは言うまでもない
(と勝手に思っている)。