大学生のための情報リテラシー

情報検索、レポートの書き方、図表作成、プレゼンテーション術

2008年02月

卒論発表会

下級生も卒論発表会を見に来ていた。いかんせん、場所が狭かった(反省)。

なにより、同級生がこれほどまで多く同級生の発表を聴講に来ていたことに感心。これまではごく近しい同級生の発表ぐらいしか、聴きにいかないという雰囲気だったが、コース制になって仲間の研究発表が気になるのか、満員御礼状態。

大学院1年生が行う座長運営には改善の余地がある(座長運営を学会等でみたことがないのか、経験がすくなすぎる)が、会場から教員以外の学生が盛んに質疑応答に加わっていて良かった。

気になったのは、余分なことを言う発表が多いと感じた。今後の課題や展望のようなことをオーバーディスカッション気味に述べるものが多いという印象だった。結論やまとめや考察で、きちんと終了する方がいいような気がする。

課題は、質問で聞かれたら、答えればと思う。

しかし、ずっと聞いていて、こんなに楽しい(興味深い)卒論発表会はなかったな。常に、改善して良くなっていけばと思う。

お疲れ様(修論も)。

ウェブ炎上 ネット群集の暴走と可能性

この本では、とくになぜネット行動が一方向へ集中するかということを理解するには良い。



簡単に言うと、
〜、最も重要なのは「これまでに比べて見えすぎるということ」(可視化)と「これまでに比べてつながりやすいということ」(つながり)の二点です。
に対して、思考の枠組み等が規定されやすいことなどから、炎上に至る過程について書かれている。

この本ではとくに注視していないが、なぜそのような行動を“取らせる”のかには重点はおかれていない。日常の移動可能な行動範囲では得ることができない情報の可視化(失言や偏見などの発言のWeb化→例:Blog)や、それにつながること(ネット検索、2ちゃんねる)ができても、炎上させる行動を取るのは、なぜ。

匿名だからではないのか。

あとがきには
「匿名性」などによって助長されている部分はあるかもしれません。しかし、それだけではないでしょう。

とあるが、ネットに匿名性がなければここまでこの問題は大きくならないのではないだろうか。

炎上する側が実名を公表、あるいはネット上で暴かれることがあっても、炎上させた側の大勢多数のプライバシーは、一切晒されない(炎上させた側が、本当に大勢多数であるかはおいておく)。

ただ、本書のねらい、副題にネット群集の暴走と可能性とあるように、炎上問題を人間心理から読み解き、炎上をふせぐ技術(アーキテクチャ)や、リテラシーの向上、そして匿名でも問題解決策を見出せるウェブの可能性へ、読者をいざないたいとの思いがあるのだろう。

その意味では充分、参考になった。

メイリオ Meiryo

Vistaは使わないが、これからますます新入生がVistaを買ってくるかと思うと、メイリオの勉強も。

JIS X 0213:2004 対応と新日本語フォント「メイリオ」について

メイリオだけの問題ではなく、JIS X 0213:2004対応フォントとJIS X 0208や0212のフォントとの問題であることをここで初めて理解、、、。

そして、特番 Windows Vistaの新文字セットが引き起こすトラブル:ITproを読んで、
文字コードの問題であることもやっと認識。シフトJISでは、新文字を使うことがコード表からして無理だった(当たり前か)。Unicodeを知らず知らずのうちに、Vistaでは使うことになっていく。

1.活字の形が多少変わるぐらいはとりあえず気にしないことにしよう。
レポートでそんなところまで見ていない、、、。

2.MSゴシック・MS明朝Version 2.3からVersion 2.5になって追加された文字が2.3を使っている私のXP環境では表示されないか、、、
これを1年生に機種依存文字(正確には環境依存文字、、、)と教えるのは大変だ。
IMEで、環境設定すれば、注意表示や入力制限ができるようだが。
例えば七が3つの漢字=喜。

XP環境などから見ればこんな質問もでることにYahoo!知恵袋

漢字は本来は動的な表現を持つものだったのが、活字やパソコンが主流の時代になって、固定的な字体になってきた。字体変化を許さない(許すことができない)環境ということを理解して生きていくしかないのか、、、。書家ではないので、とくに問題はないけれど。



無論、国語審議会ですら、
なお,この字体表の適用は,芸術その他の各種専門分野や個々人の漢字使用にまで及ぶものではなく,従来の文献などに用いられている字体を否定するものでもない。また,現に地名・人名などの固有名詞に用いられている字体にまで及ぶものでもない。

といっている。
国語審議会表外漢字字体表

こういった答申の一応の配慮を無視した国語教育が行われないことを。
言葉とは多様な文化の総体だ。

しかし、Microsoftの公式文書やHPに、最新の国語施策や国語審議会の答申といった言葉がでてくるのは、興味深い。

文書作成

↓これを生協に注文したのに


↓これがきた(もってるよ。生協常備品でしょ)


かつて、FDで聞いた岡山大学の先生の演習本が出版されたので、手に入れた。

良い点:
手を使う
→脳の活性化?

図表をきれいに書くテクニックが身につく。
→情報を見つけ出す、きっかけになるだろう

こんなことも知らないのかという基本ルールを教える必要がなくなる。
→文頭一字下げを教えるのはつらいですからね。


悪い点:
常用漢字にすべて縛られる。
→マニュアル日本語としてはいいだろうけど、そういった常用漢字のみの文章表現でのみ通じる日本語を学術の世界(文学というわけではなく、論文)にも持ち込むのは同意できない。文章というのはもっと多様な文化的背景を持ち、個性を持つもので、政府の提示する常用漢字に、そこまで厳密に縛られる必要があるとは思えない。

作図力学(と著者は読んでいる)で、複数の凡例の点が、一つに重なる時、その点が例えば0と明確なら、ずらして良いと指導している。
→まったく同意できない。0と明確なら、それこそ、ずらす必要性がない。
だって、0なんでしょ。


のびしろのある学生を育てよう。

発表会

毎年、恒例の1年生の発表会。

拙書でp.138に
1.誰に対して行うプレゼンテーションであるかをまず把握の中で
悪い例)A班の発表(池浄化活動)、水質改善効果の発表
良い例)池浄化活動における問題点、池浄化活動による水質改善効果について

と、この発表会のためのタイトルの付け方を指南しているのに、まったく活かされていない。

プロジェクトの活動内容を発表したいなら、それもそれ。
『A班の発表』、『川プロジェクト』でもいいでしょう。

しかし、君たちがしなければならないのは、活動で何がわかったか、何を考えたかである(と私は思う)。

さてさて、卒論発表会を見に来るように言ったけど、何人くるかな。




最終講義

中村征夫前学部長の最終講義があった。

「凛乎真摯」・「自化自育」の源流を求めて −新渡戸稲造と応用生物科学部−
というテーマだった。

凛乎真摯、自化自育以外にも、
学部に保管あるいは掛けられている額には、稲造(新渡戸稲造)などの札幌農学校出身者の書がある。このルーツを探し求め、推論を交えてお話いただいた。

推論があるとはいえ、我が学部のルーツの一端を垣間見た。

岐阜大学応用生物科学部の前身の農学部、そしてその前身の岐阜高等農林学校(岐阜農林専門学校)は、大正12年に設立された官立旧制専門学校で、札幌農学校出身の教官がほぼ全員であったとされる。

つまり、札幌農学校の精神を受け継ぐものによって、岐阜高等農林は運営されていた。岐阜の農林高等学校には、農学科、林学科、農芸化学科の3つ学科があり、農芸化学科は、他(三重、宇都宮、岩手)にはない特色であった(高等農林なので、農林の学科は必ずあり、他の三重は農業土木、宇都宮は農業経済、岩手は獣医だったらしい。)

そして、中村先生は、講義のところどころで、平和の大切さ、そして憲法9条の大切さを説いた。これ以上、混沌とした社会へ向かうことのないよう、教育の方針を間違うことのないよう、我々大学人・大人の進むべき道として、凛乎真摯、自化自育(応用生物科学部憲章にも記載がある)を育むよう説かれた。

京都府立大学

データを持った時は、その使い方を間違ってはいけない、進学実績のある高校のリストがわかったからといって。

「『生命分子化学科』一般入試の御案内と御願い」文書に係るお詫び(京都府立大学)

 
また、京都府立大について「優秀な学生は京都大の共同研究者の研究室に配属している。そのまま京大の大学院に進学する」と、虚偽の記載もあった。
読売新聞)とも伝えている。

まぁ連携することは往々にあるだろうけど、それを府立大の売りにするのもどうかと思う。存在意義を問われる。
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大学生の情報リテラシーの向上によって、荒廃した日本社会を少しでも良い方向へ向ける一つの力を提供できればと考える一社会人
作者:加藤正吾
(Shogo KATO)

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