大学生のための情報リテラシー

情報検索、レポートの書き方、図表作成、プレゼンテーション術

2011年10月

目的

何かを改善しようとするということは、目的がある、崇高な目的が。

でも、時々、何のためにそれをやるのだろうということがある。

なぜか手段が優先され、なぜ、それをやるべきであったかという目的が見えなくなっていく。

目的をみつめれば、おのずとどんな手段でそれを実現すべきかということが決まってくると思うのだが、、、。

地震予知

生態学と地震学を対比して考える。

地震学では、予知できると考えて?、予算を獲得し、いつ地震が起きるか、明らかにしようとしてきた。
しかし、これは生態学で考えれば、あそこの場所に、あの樹種の木が生えてくると予知できるといっているようなものだ。生態学に置きかえれば、地震学の予知が、かなり無理なことは想像できる。

生態学なら、このあたりに、あれとかこれとかの樹種の木が、生えてきそうと予測するモデルをつくることがぐらい。あそこの山の標高、これくらいのところなら、あの樹種が優占するだろうとか。

天気予報のように、大気の状態などがわかっていても、あたらないことはあるのに、将来起きる地震のことを予知できるというのは、やはり、いいすぎだっただろう。

パラダイムの転換にだいぶお金と時間がかかった。しかし、気がついたんだから、次にいかせる。どの程度の地震が、どの程度の間隔で、どの程度の被害が想定され、どの程度備えればいいのかを、示していく方向になるだろう。その危険度を、規模や時期で予測することはできるだろう。

これ以上の悲しみを生まないために、新しい地震学による次の一歩を、次の一手を。

e-learningと著作権

明治大に、たんてきに、詳しく書いてある。
インターネットで公衆送信が認められるのは、実際に授業が行われる主会場から遠隔地の副会場に同時中継される場合のみであり、 “いつでも・どこでも”さまざまな場所に配信するeラーニング教材は、この例外規定の対象にはならないのです。

http://www.meiji.ac.jp/ubiq/contents3a/work/drmwork.html

しかし、誤解している方もいる。

校内放送や校内LANなら、送信することが許されているので、e-learningでも、他人の著作物を掲載してもいいと理解しているケースだ。

例えば、文化庁の資料の中のこのような文章を誤解している。
なお、この公衆送信権は、学校内などの「同一の構内」においてのみ行われる「送信」の場合、対象となりません。したがって、学校の校内放送では音楽を自由に流すことができます。また、通常校内LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)を使う場合も同様です(ただし、プログラムの著作物はこの例外となります。)

http://www.bunka.go.jp/chosakuken/text/pdf/chosaku_text_110602.pdf

校内は法律上、構内である。これは、公衆送信の例外規定である。

著作権法
七の二 公衆送信 公衆によつて直接受信されることを目的として無線通信又は有線電気通信の送信(電気通信設備で、その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(その構内が二以上の者の占有に属している場合には、同一の者の占有に属する区域内)にあるものによる送信(プログラムの著作物の送信を除く。)を除く。)を行うことをいう。


構内は、一つとは限らず、その占有区域が離れていた場合、その2つの構内(例えば、AキャンパスとBキャンパス)という場合に、限定されて、有線でも無線でも送信されることを許している。

しかし、e-learningは、公衆送信を可能にしている。他人の著作物をe-learningシステム上にアップロードすれば、送信可能化権を侵害することになる。e-learningシステムは、決して、同一構内ではない。パスワードで学生しかアクセスできないが、それが構内ということではない。同一の者の占有に属する区域である必要がある。

また、これは公衆送信したかどうかが問題ではなく、送信可能化権をおかしたこと自体が罪に問われる。つまり誰もダウンロードしていないくても、駄目である。

だって、もし、誤解が誤解でないとすると、他人の著作物(つまり、教科書)をばんばんデジタル化して、アップロードできる。そんなことが許されるわけがない。誤解している方は、早く誤解を解かないと、著作権法違反です、、、。

これが情報処理演習の担当教員(私)の、平成18年の改正著作権法の理解である。




新刊
Amazonから購入される方
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓




おおよその中身を確認されたい方
→→→詳細ページ
(ここからさらに改訂・改良されています)


情報リテラシーの教科書の最新版が、出版されました。
採用数だけをあらかじめ増刷しますが、臨時増刷も場合によっては可能です。
定価は2750円(税込み)です。

大学生の情報リテラシーの向上によって、荒廃した日本社会を少しでも良い方向へ向ける一つの力を提供できればと考える一社会人
作者:加藤正吾
(Shogo KATO)

Recent Comments
Archives
  • ライブドアブログ