卒業時の成績が、一年生の成績と最も高い相関を示すから入学当初からの大学の勉強に取り掛かることの重要性を示している。

という方がいる。

でも違うと思うな。

大学で評価される能力をはかる課題への適応力が足りない・ないものや、大学生活そのものになじめない(例えばクラスで全員が教師のもとに集まって生活や進路指導を受けるというようなもので、高校生活が支えられていて、自身で構築できないような)ものが、結局、一年生から成績が悪く、

さらに言えば、もしかすると、評価システムに全員が適応しても、大学生活に全員適応しても、入学時の学力差がそのまま縮まらず、卒業していっているだけ、言い換えると伸び率が全員同じで、結局、そのままなだけ。

だから、重要なのは、高校生活とは違って教員がどの単位を取ったらいいと言ってくれない仕組みに慣れるようにすることや、教科学力ではないもので評価されることを理解させることや、入学時の学力差を補う補習をやること(だいたい入学制度が様々なんだから、学力差は必ずある、科目間でも)や、尖ったセンスを評価する科目で、個人の個性を伸ばす科目で自身の能力に自信を持たせるような取り組みが必要だ。

1年生が、勉強に取り掛かることが重要なのではないと思う。
取り掛かれるような環境を提供することが、大学にとって重要なのである。

AのあとにBが起きると因果関係があるように見える。
その見えたように感じる因果関係が、正しいかどうかよく考える必要がある。